【秋の思い出】金木犀を題材にした詩
金木犀の思い出
金木犀の香りが漂う季節になりました。
モズの高鳴きと並んで、秋を感じさせるのが金木犀の香りです。
街路樹として植えられることも多く、あちこちで甘い芳香を放っています。役所の施設や図書館には必ずと言っていいほど植えられているのではないでしょうか。
さて、金木犀は私の実家にも植えられていました。
日当たりがあまり良くないこともあって成長はゆっくりでしたが、私が高校生の頃に剪定を施すと一気に伸びるようになりました。元気な葉を茂らせて無数の花を咲かせています。
幼少期の頃から自然を強く感じながら生きてきました。
この時期は虫の飼育がひと段落する季節で、金木犀の香りに包まれながら数多くの飼育ケースを整理していた記憶があります。
小6以降になると、勉強に明け暮れるようになってしまいました。長年趣味だった虫の飼育とも縁を切り、ひたすら机に向かっていました。そんな私を励ましてくれたのが金木犀です。
夢中になって問題を解いているとき、ふわりと金木犀の香りが風に乗って部屋に入ってくると、その度に励まされていました。
ああ、金木犀も一生懸命に花を咲かせて、うっとりするような香りで応援してくれているのだな…と。
いまから振り返ると、繊細な人でしたね。私って。
もくせい|金子みすゞ
冬の金木犀|長田弘
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