モズの高啼き七十五日
モズの思い出
実家は大阪府ですが、どちらかと言うと田舎の方にあります。
決してガラがいい地域ではありませんが、散歩していると季節を感じられる点が素晴らしいです。
朝晩が涼しくなるとクマゼミはすっかり大人しくなり、ツクツクボウシが優勢となります。この季節にスパイスを効かせるのがモズです。
「キィー キィー キチキチキチ」という甲高い声とともに弾丸のように飛んできて、梢先に降りたかと思うと尻尾を上下に降って鋭い眼をギラつかせます。
モズの高啼き七十五日
モズの高鳴きを初めて聞いてから75日目に霜が降りだすとして、農作業の目安にしている地域もあるそうです。実際には高鳴きから30〜60日後に初霜となることが多いようです。
さて、話を広げていきましょう。
モズは私の生活にも少なからず好影響を与えてくれました。
秋は日が短くなり夜が長くなります。さらに生き物たちも草陰や石の下でじっと過ごすことが多くなります。遊び相手が少なくなった私も屋内で過ごす時間が増えます。私の家にはゲームやおもちゃがありませんでしたから、やることと言えば読書か勉強になります。
こうして机にじっと向かうようになるのですが、そこにモズの高鳴きが聞こえてくるのです。これはたまりません。勉強とモズの高鳴きが強く結びつくようになり、鳥の声が一種の起爆薬として機能するようになったのです。
さらに受験の時期はこの傾向が強まりました。
私にとって「モズの高啼き七十五日」とは、モズの初鳴きから75日後には模試で満足の行く結果を残す意味合いもあったようです。
余談 モズの初鳴きの時期
故郷(大阪)では夏から鳴き始めます。2021年も夏から声が聞こえており、高鳴きが頻繁に流れてくるのは9/10頃以降でした。
全国的には9月下旬とも言われているため、少し早めでしょうか。
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